多汗症の治療法とは?ボト・パースピレックス・プロ・バンサインを比較 - Mona Clinic
目次
汗じみが気になって色の薄い服が着られない、手汗で書類が湿ってしまう、人前で緊張すると余計に汗が止まらない——多汗症は見た目以上に日常生活への影響が大きい症状です。「体質だから」と諦めている方も多いですが、医療機関で対応できる治療法はいくつもあります。
本記事では、Mona Clinicの医師が、オンライン診療で処方できるパースピレックス(外用)と、対面で行うボト注射、2つの治療法を仕組みから比較まで詳しく解説します。
多汗症とは
多汗症は、体温調節に必要な量を超えて汗が過剰に分泌される状態です。特定の部位(ワキ・手のひら・足の裏・顔など)に集中して起こる「原発性多汗症」と、他の病気や薬の副作用として起こる「続発性多汗症」に分けられます。原因不明とされることが多い原発性多汗症は、交感神経の働きが過敏になっていることが関係していると考えられています。
こんな症状に心当たりはありませんか
- 特定の部位(ワキ・手のひら・足の裏など)に汗が集中する
- 睡眠中はあまり汗をかかない(原発性多汗症の特徴)
- 緊張・不安を感じると汗が急に増える
- 週1回以上、日常生活に支障が出るレベルの発汗がある
- 汗じみで服の色や素材を選ばなければならない
- 人と手をつなぐ、書類にサインするなどの場面で困る
多汗症の治療法・2つの選択肢
多汗症の治療にはいくつかのアプローチがあり、それぞれ仕組みも効果の持続期間も異なります。ご自身の症状の程度・部位・ライフスタイルに合わせて選ぶことが大切です。
| 治療法 | 対応 | 仕組み | 効果の持続 |
|---|---|---|---|
| パースピレックス | オンライン(外用) | 汗腺の出口に角栓のフタを作り、物理的に汗を抑える | 3〜5日(継続使用が前提) |
| ボト注射 | 対面 | 汗腺を刺激する神経伝達物質の働きをブロック | 3ヶ月程度 |
「まずは自宅で手軽に始めたい」という方はパースピレックス、「通院してでもしっかりとした効果を求めたい」という方はボト注射が向いています。
①ボト注射(対面)
ボト注射は、発汗を促す神経伝達物質「アセチルコリン」の放出を抑えることで、汗腺そのものの働きを一時的に止める治療法です。主にワキの多汗症に対して行われ、局所的にしっかりとした効果を求める方に選ばれています。重症の原発性腋窩多汗症と診断された場合は、保険適用となることもあります。
施術の流れ
- ① ご来院・カウンセリング:症状の程度・お悩みの部位を確認
- ② 施術:汗腺の分布に合わせて複数箇所に注射(所要時間の目安:15〜30分程度)
- ③ 効果の実感:施術後数日〜1週間程度で発汗量の減少を感じやすい
- ④ 効果の持続:3ヶ月程度持続し、その後は徐々に元に戻るため定期的な施術が必要
特徴
- 効果の実感が早く、しっかりとした効果を得やすい
- 注射のため、通院(対面診療)が必須
- ワキ以外(手のひら・足の裏)にも施術できる場合がありますが、痛みを伴いやすい部位のため事前にご相談ください
- まれに注射部位の内出血・一時的な筋力低下が起こることがある
こんな方におすすめ
- ワキの多汗症でしっかりとした効果を求める方
- 数ヶ月に1回の通院で対応したい方
- パースピレックスで効果が物足りなかった方

②パースピレックス(オンライン処方・外用)
パースピレックスは、高濃度の塩化アルミニウムを配合した医療用制汗剤です。汗腺の出口に汗と反応してできる「角栓」のようなフタを作ることで、物理的に汗の分泌を抑えます。市販の制汗剤とは異なり、汗を一時的に抑えるのではなく、汗腺そのものの働きを弱める仕組みです。もともとデンマークで開発され、ヨーロッパを中心に医療現場で長年使われてきた実績があります。
タイプ別の選び方
| タイプ | 特徴 | 向いている方 |
|---|---|---|
| オリジナル | 標準的な強さ | 初めて使う方、汗・においが気になる方 |
| ストロング | より強力な発汗抑制効果 | オリジナルで効果が不十分だった方 |
| コンフォート | 敏感肌向けの低刺激処方 | 肌が敏感でオリジナルが刺激に感じた方 |
特徴
- 就寝前に塗布し、日中は塗り直す必要がない
- 効果は3〜5日程度持続し、週2〜3回の使用が目安
- ワキだけでなく手のひら・足の裏にも使用可能
- 使用開始時にピリピリ感・かゆみが出ることがある
- オンライン診療で処方・郵送に対応、最短当日発送
こんな方におすすめ
- 通院の手間をかけずに自宅で対応したい方
- ワキ以外(手・足)の多汗症にも対応したい方
- まずは負担の少ない方法から試したい方
パースピレックスの詳しい使い方・よくある失敗については、別記事で詳しく解説しています。

プロ・バンサイン(内服)について
全身性の発汗に対応する内服薬プロ・バンサイン(プロパンテリン臭化物)もありますが、現在、在庫状況により処方を一時休止しております。全身的な発汗でお悩みの場合は、パースピレックスの複数部位への使用、またはボトックス注射との組み合わせについて診察時にご相談ください。
治療法の選び方
| お悩み・希望 | 向いている治療法 |
|---|---|
| 自宅で完結させたい、手足にも使いたい、まずは手軽に試したい | パースピレックス |
| ワキだけをしっかり抑えたい、通院してでも高い効果を求める | ボトックス注射 |
| 複数の部位に対応したい | パースピレックスとボトックスの部位別の使い分けも検討可能 |
たとえばワキはボトックス、手のひらはパースピレックスといった部位別の使い分けも、診察時にご相談いただけます。
よくあるご質問
部位や目的が異なるため、併用いただけるケースが多いです。診察時に症状に合わせてご提案します。
個人差はありますが、3ヶ月程度で効果が薄れてくることが多く、継続したい場合は定期的な施術をおすすめしています。
多汗症の治療は発汗量そのものを抑えるアプローチですが、汗の量が減ることで結果的に臭いの軽減につながることもあります。臭いが主なお悩みの場合は、診察時に詳しくご相談ください。
パースピレックスは手のひらにも使用できます。重度の場合はボトックス注射やプロ・バンサインとの併用も検討できますので、診察時にご相談ください。
現在、全国的に出荷停止となっており一時的に取り扱いを休止しております。全身的な発汗でお悩みの場合は、パースピレックスやボトックスでの対応についてご相談ください。
