効果
- HIV感染を予防する方法の一つです。スケジュール通りに服用すれば、性行為でのHIV感染リスクを約99%予防できることがわかっています。 PrEPは、日本ではまだメジャーではありませんが、世界的にはHIV予防法の一つとして重視されており、 WHO(世界保健機関)では、「すべてのHIV感染ハイリスク群にPrEPの選択肢が提供されるべき」とし、ガイドラインも出されています
- オンデマンドPrEPは、性行為の前後に計4錠服用する方法です
- なお、デイリーはオンデマンドに比べて飲むタイミングを間違えにくい、セックスの計画がたてられない場合の心配がいらない、慢性B型肝炎の方でも使用できる可能性がある、など多々のメリットがあります。特にPrEPは、飲み忘れによりHIV感染のリスクが高まるため、基本的にはデイリーPrEPをお勧めしております
- オンデマンドPrEPトライアルキャンペーンでは、特段ご連絡がない場合は28日後にデイリーPrEP月々定期プランへ、契約が自動変更となります
服用方法
- 性行為の 2 時間前~24 時間前に2錠
- 最初の内服から 24 時間後に1錠
- さらに最初の内服から 48 時間後(2回目の 24 時間後)に1錠を内服(2-1-1の法則)。必ずこのサイクルを守ってください
- セックスの終了のタイミングからの時間ではなく、最初の服用の時間が基準になっていることに注意が必要です
- セックスが続く場合:セックスが連日ある場合は、24時間ごとに1錠飲み続け、最後のセックス終了から2回内服したら内服終了となります
- 尚、慢性B型肝炎の方や女性は、オンデマンドPrEPを利用できません
主な副作用
- 頭痛、吐き気、腹部膨満感が出る場合があります(2%前後)
- 多くは軽く、1か月ほどで無くなることがほとんどです。しかし、副作用がきつい場合、気になる場合は、医師に相談してみてください
- 熱、倦怠感、風邪のような症状(インフルエンザの様な症状)があった場合、副作用ではなく、PrEP 開始前や直後の HIV 感染の可能性もあることから、早めに医師に相談してください
検査スケジュール
- 検査スケジュールは11ページに記載があります。必ずこれに従って検査するようにしてください(PrEPの手引きを見る)
- ①HIV に感染していないか:HIVに感染していた場合にはPrEPにより薬剤耐性が生じてしまい、HIVの治療方法が制限されてしまう恐れがあるため、必ず検査で陰性と確認する必要があります
- ②性感染症(梅毒、淋病、クラミジア)に感染していないか:感染していた場合は、性感染症の治療を進めながらPrEPを行うことができます
- ③腎臓に異常がないか:腎機能の程度によって、PrEP を開始できない場合があります
- ④B型肝炎ウイルスに感染していないか:B型肝炎の状態により判断されます。慢性B型肝炎感染症の場合には、オンデマンドPrEPは行うことができません。またデイリーPrEPを内服中止する際も注意が必要になりますので、必ず検査で陰性と確認する必要があります
- 当クリニックでも自宅でできる各種検査キットを販売しております。ご希望の方はご連絡ください
お薬の効き目が悪くなる場合
- オンデマンドPrEPは、内服方法が複雑です。そのため、内服するべきタイミングに内服できないことで予防効果が著しく低下し感染してしまう可能性があります
- デイリーPrePは毎日決まった時間に1錠内服するだけであるため、デイリーPrEPの方がより予防効果が高いとされているのはこの服薬のアドヒアランスをしっかり守れるかという点にあると予想します
ご使用いただけない場合
- HIV陽性の患者
- 妊娠中や授乳中の方
- 未成年の方
- 生物学的女性の方(デイリーPREPは可、事前にご相談ください)
- 女性ホルモン治療の方(デイリーPREPは可、事前にご相談ください)
- 慢性B型肝炎の患者(デイリーPREPは可、事前にご相談ください)
- 腎機能不全の患者
お薬について
- 名称: タフェロEM(デシゴビ)
- 製造販売元: Hetero Labs Limited
- 販売提携: Hetero Healthcare Limited
- 名称: テンビルEM(ツルバダ)
- 製造販売元: Cipla Ltd