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マンジャロは危険?研究からみるマンジャロの副作用の低さ

マンジャロは危険?研究からみるマンジャロの副作用の低さ

監修医師:野間直樹 / メディカルダイエット

この記事について

マンジャロは、もともと2型糖尿病の治療薬として作られましたが、最近の研究でダイエットにも効果があることがわかりました。この記事では、マンジャロのダイエット効果とリスクについて説明します。

SURMOUNT-1試験 (マンジャロ VS プラセボ)

マンジャロは GLP-1と GIPというホルモンに働きかけ、食欲を抑えて、体重を減らします。以下に、マンジャロの肥満治療での効果を示す研究を紹介します。SURMOUNT-1 という試験では、マンジャロと偽薬(プラセボ)を比較しました。対象は BMIが 27以上の 2539人で、72週間にわたって投与しました。その結果、マンジャロを使ったグループでは大きな体重減少が見られました(平均 16kg 減少)。

副作用があった参加者

試験中に発生した副作用は以下の通りです。

  • マンジャロ 5mg: 83 人 (69%)
  • マンジャロ 10mg: 81 人 (67%)
  • マンジャロ 15mg: 77 人 (64%)
  • プラセボ: 76人 (66%)

このデータからわかることは、マンジャロを使ってもプラセボと副作用の発生率はほぼ同じであるということです。

胃腸障害があった参加者
  • マンジャロ 5mg: 3 人 (2%)
  • マンジャロ 10mg: 6 人 (5%)
  • マンジャロ 15mg: 8 人 (7%)
  • プラセボ: 1人 (1%)

胃腸症状(気持ち悪さ)はマンジャロ使用者でよく見られます。用量が大きくなると気持ち悪さなどの副作用が出やすいため、ミリグラムを上げる際は注意が必要です。

低血糖があった参加者

低血糖(血糖値 <54 mg/dL)があった参加者は、以下のとおりです。

  • プラセボ: 1人 (<1%)
  • マンジャロを使ったグループでは低血糖報告はありませんでした。
膵炎があった参加者

膵炎の診断があったのは、以下のとおりです。

  • マンジャロ投与群: 0人

マンジャロを使ったグループで膵炎の報告はありませんでした。

一般的に報告されている副作用

マンジャロの使用に伴うリスクとして以下が報告されています。

1. 胃腸症状:

主な副作用として、吐き気、嘔吐、下痢、便秘などがあります。これらの副作用は通常、治療開始後の数週間で見られますが、時間とともに軽減します。

 

2. 低血糖:

マンジャロ単独での使用では低血糖のリスクはほとんどありませんが、他のお薬と併用する場合や飲酒時、過度な運動後にはリスクが増加するので注意が必要です。

3. 膵炎:

稀に急性膵炎の報告がありますが、上記に紹介した研究では0人の報告で、その確率は0.1%以下と言われています。強い腹痛や吐き気などの症状が出た場合は、すぐに医師に相談することが必要です。

まとめ

マンジャロは肥満治療において有望な結果を示していますが、副作用や併用注意薬もあるため、使用前に医師と相談することが重要です。最新の臨床試験データに基づき、マンジャロは安全で効果的な肥満治療薬として期待されています。


参考文献

Lancet. 2021;398(10295):143-55.

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#001 リベルサスとは?

監修医師:野間直樹 / メディカルダイエット

監修医師 : 野間直樹

経歴
  • 2015年 大阪医科大学医学部卒
  • 2015年 大阪医科大学医学部付属病院にて初期研修
  • 2017年 大阪市立大学医学部附属病院皮膚科勤務
  • 2019年 メディアージュクリニック大阪梅田院勤務
  • 2023年 ルナアフターピルクリニック勤務
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